
ナナメ上からの撮影です。実物は長方形です。
しっとりと渋い赤茶色を基調に、細部の模様に多彩な色糸を使っていますが、全体的な印象は落ち着いた雰囲気。朱色と水色と紺色の3色を市松に並べ、ペルシャで多用される花瓶の図柄を入れています。重厚感をあまり感じない軽さのある色合いですが、格調の高さはきっちりとあり、非常に素敵な品だと思います。歪み易いので、難易度が高い直線のラインを多用したこのようなデザインは、確かな技術を必要としますので、腕の良い熟練者が織ったに違いありません。そういう点ではとても希少な一枚とも言えます。
極細の織りですが、生地はしっかりと厚みがあってよれたり、めくれたりしにくいので、頼りがいのあるラグかと思います。また質の良い細い糸が使われているので、遊び毛が少なく、光沢を帯びたすべらかな質感も見逃せない魅力。このタイプは、キリム特有の匂いもほとんど感じません。織り上げた後、虫除けの効果のあるクルミの染料に浸して仕上げられた渋い色合いのソマックキリムです。 |
OA-75最高級キリム(中)/シルジャン
サイズ:155x100cm
織の細かさ ★★★★★
織のキメ ★★★★★
色の鮮やかさ★★☆☆☆
傷、シミ等 無し
産地:イラン・シルジャン地方
素材:ウール100%
染料:草木染め
制作:新しいキリム(未使用) |
シルジャンのキリムの特徴として、縞柄の中に細かく連続模様が続くパターンと花や動物をモチーフとした絵画のようなデザインパターンと大きく2タイプがありますが、この品は、後者のタイプになります。ペルシャ独特のオリエンタルな雰囲気が全面に出た素敵な作品です。シルクロードの西の端、かつて日本にも伝来した文様を思わせるような図柄は、日本人にとってはどことなく懐かしいような親しみやすさを感じます。
また、ペルシャキリムの魅力の一つとして、歴史に裏打ちされた伝統的なデザインが今なお守られている点が挙げられますので、製作年代の古いものでなく、新しいキリムでも昔ながらのスタイル、オールドものと遜色ないデザイン性を堪能していただけます。
●ソマック織とは●
主にイランで生産されるキリムの織り方で、通常の縦糸と横糸を垂直に交差させるキリム織りを基礎にその上にさらに横糸を絡めるように巻き込んで織っていく、キリムの技法の一つですが、二重に織る為、通常のキリムより二倍手間ひまが掛かります。しかし、その分非常に堅固で丈夫という長所と、幾何学模様だけで無く細かな図柄を表現できる為デザイン性に優れているという特徴があります。
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